【タイ赴任】船便と航空便の使い分け。現地への荷物の送り方を解説

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【タイ赴任】船便と航空便の使い分け。現地への荷物の送り方を解説

初めてのタイ赴任で、日本からタイに荷物を送る方法を検討している方も多いのではないでしょうか。荷物を送る手段としては、船便と航空便の2つが主流です。それぞれメリットデメリットがあるため、自分のニーズに合った送り方を選択することが重要です。

この記事では、日本からタイへの荷物の送り方について、船便と航空便の特徴を比較していきます。所要日数や料金、取り扱い品目の違いなどを確認し、自分に合った送り方を検討する際の参考にしてください。

プラーマン
プラーマン

僕が実際に送った物のリストも例に出しているから参考にしてね!

船便と航空便の所要日数の違い

船便の所要日数

船便の場合、日本からタイまでは1ヶ月半程度の日数がかかります。出発地や寄港地によって多少の差はありますが、おおよそ1ヶ月ちょっとで港に到着。その後通関手続きなどで1週間というようなイメージです。

タイで住む家が決まっている場合は、出国の1ヶ月ほど前に先行して荷物を送ってしまえばタイで荷物を待つ時間が少なくて済みます。うまく活用しましょう。

プラーマン
プラーマン

荷物を送る時点で家が決まっていない場合は、会社の事務所宛に届けてもらってもいいね。

航空便の所要日数

一方、航空便の場合は2週間程度でタイに到着します。

出国直前に荷物を送ってもほとんど荷物を待つことがありません。先行して送れないような荷物には航空便が便利です。

プラーマン
プラーマン

出国ギリギリまで日本で使いたい!だけど到着してすぐタイでも使いたい!

こんな荷物は航空便がいいよ。

船便と航空便の料金の違い

次に料金の違いについて見ていきます。

船便の料金

船便の料金は、荷物の容積によって決まります。1立方メートル(CBM)あたり5万円〜10万円程度です。容積で料金が決まるので、大きくて重い荷物や、荷物の量が多い場合に船便を使うことでコストを抑えることが出来ます。

1立方メートル(m3)は『CBM』とも言います。Cubic Meterの略で、『M3』とも呼ばれます。同じような単位で、『CFT』という物がありますが、『CFT』は1辺が1フィートの立方体の大きさを測る単位です。

1立方メートル(m3)=35.31CFT

プラーマン
プラーマン

1m3は、一間の押入れの大体1/4くらいの大きさを目安にするといいよ!

航空便の料金

一方、航空便の料金は重さ(kg)によって決まります。ただし、例えば羽毛布団のように軽くてかさばる様な荷物は容積から算出される容積重量で料金が決まります。

容積重量とは?

容積重量=縦(cm)×横(cm)×高さ(cm)÷6000(cm)

実際の荷物の重量と容積重量を比べて重たい方の重量が料金に適用されます。

重量の重たい荷物や、重量が軽くても容積が大きい荷物は料金が高くなります。航空便は軽量でコンパクトな荷物の輸送に適しています。衣類などを航空便の割り当てると良いでしょう。

東京からバンコクまでの参考価格

差出地:東京 → 届け先:バンコク 荷物重量:20kg
19,800円/6日

郵便局の国際小包で東京からバンコクまで20キロの荷物を送った場合の料金です。実際の引っ越し荷物の場合は、荷物の梱包や引き取り、輸出、関税の手続きなどの料金が含まれるので参考として下さい。

取り扱い不可の品目

日本から海外に荷物を送る場合、法令で規制されているものや危険物は送ることが出来ません。危険物に関しては輸送業者によって、取り扱い不可の線引きが微妙に違います。わからない事があれば輸送業者の担当者に相談してみると良いでしょう。

プラーマン
プラーマン

判断が難しいものや、輸送業者によって基準が違うものがあるから、迷ったらダメもとで全部聞いてみよう!

法令で規制されるもの

  • 麻薬・覚醒剤、吸煙具・器具、けし・大麻の実、CBD製品、毒物
  • 刀剣、模造刀、拳銃、模造拳銃、モデルガン(エアソフトガン含む)、武器、弾薬
  • 偽造・ポルノ製品(雑誌・ビデオテープ・写真など)
  • 商標権・特許権・著作権等の権利侵害物品
  • ワシントン条約該当物品(ハンドバッグ、ベルトなどの製品を含む)
  • 植物(土のついたもの)・種
  • 生鮮食品
  • 金、パスポート、有価証券、切手、クレジットカード、信書、宝石、貴金属類
  • 分光器、光源、ハイパースペクトルカメラ、マイクロスコープ、ジャイロスコープ、ドローン(部品を含む)、モデム、ルーター
  • その他代替がきかないもの
  • 税関が引越荷物として適当と認めないもの
    (電動キックボード、電動スクーター、電動立ち乗り二輪車、船舶(ゴムボート、カヤック)など)

危険物には船便、航空便共通で該当するものと、航空便だけに該当するものがあります。

船便、航空便で共通の取り扱い不可品目

ガスの入ったスプレー缶
燃料
ガソリン、灯油、軽油、炭・活性炭
ネイルケア用品
マニュキュア、除光液
塗料
ペンキ、夜光性塗料、ニス
酒類
アルコール度数が70%を超えるもの
その他液体
殺虫剤、農薬、塩酸、接着剤、ベンジン、シンナー
ライター・マッチ 着火具
オイルライター、ガスライター、マッチ、ライター用燃料、吸煙用以外の着火具
電池・バッテリー
燃料電池、液体バッテリー、リチウム電池単体、100whを超える製品(電動アシスト自転車等)
※ボタン型リチウム電池の組み込み製品はリチウム金属含有量が1g以下のものは取り扱い可能です。
※船便の場合は、100Wh以内で1箱当たり2個までであれば非危険物となり取り扱いが可能です。
酸素ボンベ、ガス類
ガスボンベ、酸素ボンベ、ガスシリンダー、ガススプリング(車椅子用)、消火器、ヘリウムガス、炭酸ガスカートリッジ、ガス式ヘアカラー・ヘアアイロン・それらカートリッジ、ガス式半田ごて
火薬類
花火、パーティ用クラッカー、発煙等
その他
オイル充填式携帯カイロ、くん煙式殺虫剤、加熱式弁当箱、タンブラー用発熱剤

船便、航空便で共通して、基本的に可燃性のあるものが取り扱いできません。ほとんどの物がわざわざタイまで持っていかないような物ですが、ネイルケア用品と電池・バッテリーに関しては注意するようにしましょう。

ネイルケア用品はタイでも購入することが出来ますが、どうしても持って行きたい場合は自己責任でハンドキャリーする方法しかないでしょう。

ネイル用品については我が家でも問い合わせしましたが、発火生のあるものは全て輸送不可です。パッケージに『火気厳禁』、『高温注意』という文言があるものや海外製品の場合ファイヤーマークのある物がそれらに該当します。その他、アセトンやエタノールなどについても危険物に該当するので輸送する事ができません。

航空便の取り扱い不可品目

リチウム電池
リチウム電池搭載製品
家電
冷蔵庫、除湿機、除湿機能付き空気洗浄機
印刷用インク
500g以上のインク・トナー・カートリッジ
洗浄液
洗浄液(コンタクレンズ・入れ歯・かつら・ジュエリー・メガネ・髭剃り用)
ヘアケア用品
ヘアスプレー、ヘアトニック・育毛剤、ヘアカラー・白髪染め・ブリーチ
スキンケア用品 香水類
化粧水、洗顔フォーム、日焼け止め、サンオイル、入浴剤、バスオイル、マウスウォッシュ、香水、オーデコロン、アロマオイル
日用品
家庭用洗剤、制汗・清涼・冷却スプレー、漂白剤、強力カビ取り剤、芳香・消臭・除菌・シワ取りスプレー
水銀
水銀気圧計、水銀温度計、水銀医療用体温計
医薬品・殺菌剤・防虫剤類
消炎鎮痛剤、殺菌・消毒剤、虫刺され・痒み止め薬、虫除け、防虫剤
※上記は液体、スプレー共に取り扱い不可
その他
砥石、スピーカー、電球、蛍光灯、スキー・スノーボード用ワックス、ワックスリムーバー、瞬間冷凍パック

航空便では、普段の生活の中で馴染みのある日用品が多く危険物に該当します。タイへ持ち込むための物資を買い込む際は注意してください。

プラーマン
プラーマン

せっかく沢山買い出ししたのに送れない物が大量に残った!ってならないように気を付けよう。

日用品なども含め、ほとんどの生活に必要なものはタイで揃える事が可能です。余程のこだわりがない限り、日本で残っているストック分だけを送ってそれ以降は現地調達するのが良いでしょう。余計な荷物が減って赴任の準備が楽になります。

>>タイに持っていくべき荷物についてはこちら

船便と航空便のメリット・デメリット

船便のメリット・デメリット

船便のメリットは、大きな荷物や大量の荷物でも低コストで送れる点です。所要日数が長くなる事がデメリットとして挙げられます。

航空便のメリット・デメリット

航空便のメリットは、荷物が早く届く事です。バンコクであれば10日ほどで届いてしまうので、ほとんど荷物を待つことはありません。

ただし、船便に対して料金が高額になることがデメリットとなります。また、危険物として取り扱いできない品目も船便に対して増えます。

送れる量、品目に制限が出てるので、目的や荷物が必要なタイミング、コスト等のバランスを見ながら航空便で送る荷物を選ぶようにしましょう。

【おすすめの送り方】船便、航空便それぞれに適した荷物 

大量送付には船便

大量の荷物を送る場合は、船便で送る方がコスパが良いです。家具や大型家電、書籍などの輸送に適しています。

しかし、タイ赴任の場合は、人によってはあまり船便をうまく活用する機会がないかもしれません。タイのコンドミニアム(賃貸マンション)には、生活に必要な家具や大型家電は完備されています。日本の家電を輸送しても電圧仕様の違いからそのまま使う事も出来ません。

その為、船便に適している家具や大型家電を輸送する必要性がなかなかありません。
>>タイ生活で必要な家電についての詳細はこちら

ゴルフ道具や釣り道具などの趣味に関する荷物や書籍、一時帰国の際に必要な冬服などすぐには必要がない荷物を中心に考えましょう。

着日を早くしたい場合は航空便

すぐに荷物が欲しい場合は航空便を利用しましょう。重量でコストが変わるので、軽量でコンパクトな荷物が向いています。タイ入国後すぐに必要になりそうな衣類や日用品を航空便で送ると良いでしょう。

タイで必要な衣類については、ほとんど夏服があればOKです。必要以上に持っていくと収納場所に困ることにもなるので、持ち込み過ぎには注意しましょう。

日用品についても、タイで現地調達することが可能です。こちらも持ち込み過ぎはかえって邪魔になるので、必要最低限の量だけ持ち込むようにする事をお勧めします。

>>タイ生活で必要な衣類についての詳細はこちら

>>タイ赴任で持っていくべき荷物についての詳細はこちら

プラーマン
プラーマン

日本と違ってタイのマンションは収納が少ないんだよね。あまり荷物を増やしすぎると収納に困る可能性があるから注意してね。

赴任経験者が実際に送った荷物のリスト

下図は僕の勤めている会社の引っ越し荷物の量の規定です。この範囲内であれば、輸送費を会社が負担してくれることになっています。しかし、結果的に全ての枠を使い切ることはありませんでした。

船便航空便
本人120cft30kg
配偶者240cft30kg
子(1人につき)80cft20kg
引っ越し荷物:会社の規定量の例

先行分(プラーマン出国時)

航空便

  • PS4
  • 衣類(夏服、靴、スーツ)
  • 食料品(少量のレトルト、インスタント食品など)

僕はほとんど手ぶら状態です。航空便のみの利用で量も段ボール2箱分のみでした。スーツケースに入りきらなかった衣類や靴、PS4の本体とそのソフト、あとは少しのレトルト食品くらいです。

特に事前に調べて持っていかなかったわけではないのですが、『足りなければ現地で買えばいいか』くらいの楽観的な感覚でした。

後発分(奥さん出国時)

航空便

  • 衣類(夏服、靴、カバンなど)
  • 食料品(調味料など)
  • 日用品(掃除用洗剤、洗濯洗剤など)
  • 化粧品

奥さんは段ボール10箱で航空便のみを利用しました。航空便の規定の重量は少しオーバーしていましたが、船便使わないし、僕の分の規定量も余っていたので会社から承認してもらえました。

食料品は主に調味料です。醤油や味噌、料理酒、みりん、カツオだしなどを持ち込みました。大量に持ち込むと関税の対象となってしまうため、各1つづつくらいの量にしました。

日用品は洗濯洗剤、掃除用洗剤、食器洗い洗剤などの洗剤類がメインです。化粧品も現地で肌に合うのも、気に入ったものが見つかるまでのつなぎとして日本で使っていたものを送りました。

調味料、日用品、化粧品等の消耗品はタイでも問題なく購入する事が可能です。最初はタイでどれを買ったらいいかが分からないと思うので、代替品が見つかるまでの量があれば問題ありません。

タイでも日本製のものを購入する事が出来ますが、基本日本の3倍程度の価格となります。アレルギーなどにより、日本のものしか使えない様な場合を除き、タイで製造販売しているものを見つけて使うようにする事がおススメです。

>>タイで置き換え出来るものについてはこちら

ハンドキャリーが良いもの

船便や航空便で送ることはせず、自分がタイに移動する際の預け入れ荷物や手荷物で運んだほうが良いものもあります。

  • ノートパソコン
  • iPad
  • Nintendo Switchなどの携帯ゲーム機
  • タイ到着後数日分の衣類
  • 化粧品などタイ到着後すぐに使う日用品
  • タバコ
  • 貴重品、貨幣、有価証券、貯金通帳、貴金属、宝石など

ノートパソコンやiPad、携帯ゲーム機などはリチウム電池を使用しているという理由以外にも精密機器となるので、自分で運んだほうが無難です。タイ用と日本用でスマホを2台持ちするつもりの人は、どちらも手荷物で持っていくようにしましょう。

>>タイでのスマホの使い方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

航空便で送った分が到着するまでの数日分が過ごせるだけの衣類や日用品も忘れないようにしましょう。1週間程度の旅行に行く時に持っていく荷物をイメージすると良いでしょう。

タバコはタイに持ち込める量が制限されています。タバコや貴重品などを航空便、船便の荷物に入れてしまうと、税関の手続きで時間がかかる原因になるので、手荷物で運ぶことをお勧めします。

日本においておくべきものとその管理について

  • 電化製品
  • 大型家具

タイの賃貸マンション(コンドミニアム)にはほとんどの場合、家具や家電が備えついています。日本から家具や家電を持っていっても不要になってしまうので持ち込まない様にしましょう。

家電の場合、日本とは電圧仕様が違うためにそのまま使うことは出来ません。日本のコンセントの電圧は100Vですが、タイでは220Vです。ダウンストランスを使わないと壊れてしまうので注意して下さい。

>>タイに持っていくべき家電についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

タイに持っていく荷物が決まったあとは、日本に置いていく荷物の保管をどうするかを考えなければいけません。日本に持ち家がある場合や、実家で保管できる場合は問題ありませんが、日本で賃貸住まいだった場合は荷物の保管に困ってしまいます。日本で保管する荷物の管理方法については別の記事でまとめていますので参考にしてくささい。

>>日本に残す荷物の保管方法についての詳細はこちら

ただし、日本に残す荷物を全て保管していては手間もコストもかかります。赴任を機に断捨離をして出来る限り荷物を減らすことをお勧めします。赴任は不要なものを仕分けするチャンスです。

>>赴任を機に断捨離する方法についての詳細はこちら

そもそも何を準備すれば良いのかわからない!っという方もいるかも知れません。そのような場合は、タイ赴任の際に準備すべきものをまとめた記事が参考になります。

>>海外赴任が決まったらやるべき事についてはこちら

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